こんにちは、シバママです。
突然ですが「札幌黄」という玉ねぎをご存知ですか?
札幌にいる友人から「推したい玉ねぎがある。とにかく食べろ」と送られてきた箱いっぱいの玉ねぎ、それが札幌黄です。
これがとにかく甘くて美味しかったので、皆さんにもぜひ食べていただきたいと思い、その歴史、味の特徴とおすすめの食べ方を紹介します。
幻の玉ねぎ「札幌黄」とは
私、知らなかったんですけど、日本の玉ねぎ栽培は札幌で始まったそうです。
なんでも開拓使がアメリカから持ち込んだ種子を札幌で試験栽培をしたのが始まりだとか。
その後、「少年よ、大志を抱け」で有名なクラーク博士の後任として札幌農学校に着任したブルックス博士が学校周辺の農家へ栽培指導をするなかで、当時の札幌村、現在の札幌市東区の農家の多くが玉ねぎの栽培を始め、この一帯が玉ねぎ栽培発祥の地になったそうです。
札幌黄はこのブルックス博士が持ち込んだ玉ねぎ種を品種改良したもので、明治時代後半に北海道内で盛んに栽培され、海外に輸出するほどの栽培量を誇ったとか。
しかし、より栽培しやすい玉ねぎが品種改良されると、病気に弱く栽培の難しい札幌黄を栽培する農家が減り、生産量が激減。
「このまま札幌黄を絶やしてはいけない!」という使命感をもった数軒の農家が細々と栽培を続ける程度で、「幻の玉ねぎ」と言われるほど入手困難な希少品種となったそうです。
しかし近年、イタリアに本部を持つ「Slow Food International」が選定する、失われつつある重要希少食材のリスト「味の方舟」に認定され、その味の良さからも急速に人気が高まっているとか。
札幌黄の作付け面積は札幌市の玉ねぎ全体の3%と少なく入手がしにくい品種ではありますが、肉厚でやわらかく味のいい本品種を好むシェフも多いそうで、ファンの間では「幻の玉ねぎ」と呼ばれているそうです。
「札幌黄」味の特徴【煮込むと甘いが生だと辛い!】
さて、札幌黄についての歴史をさらったところで、肝心の味についてご紹介します。
札幌黄の最大の特徴は加熱後の甘みが強いこと。
一般的な玉ねぎの糖度が9度であるのに対して札幌黄の糖度は13度!
糖度13はどれくらいかというと、桃やイチゴ、リンゴくらいです。
これはめちゃくちゃ甘そうだ!
早速丸かじりだー!
と、生でかじると痛い目を見るので要注意。
生で食べるとめちゃくちゃ辛いです。
え? 甘いんじゃないの??
札幌黄がその甘みを発揮するのは加熱後!
絶対に生では食べないで!!
札幌黄がえぐいくらいの甘さを発揮するのは加熱後です。
試しにレンジで4分ほどチンしてみたら、「あれ? これ本当にさっきの激辛玉ねぎ?」って思うくらい、むっちゃくちゃな甘さでした。
なぜ一部の農家が「札幌黄を絶やしてはならない!」と守りに入ったのかが、なんとなくわかった気がします。
幻の玉ねぎ、ここにあり!
「札幌黄」おすすめの食べ方
ここまでで札幌黄の歴史と味についてお伝えできたと思いますので、ここからは私がやってみて美味しいと思った札幌黄の食べ方を紹介します。
①味噌汁に入れる
加熱するとその甘みを存分に発揮する札幌黄は、普段の味噌汁を確実にグレードアップしてくれます。
いつもの味噌汁に札幌黄を入れてみたところ、味が濃い! 甘い!! 美味しい!!!
購入したらとりあえず味噌汁にしましょう。
ポイントはよく煮ることです。
②豚バラ大根に入れる
豚バラと大根を麺つゆとみりん(か砂糖)で煮る「豚バラ大根」に、この札幌黄をくし切りにして加えたところ、とろっとろに溶けた玉ねぎが甘〜くて、むっちゃくちゃ美味しかったです!
正直に言うと、豚汁以外で大根と玉ねぎを一緒に煮込むのは考えられなかったのですが、美味しかったので我が家の定番になりそうです。
③ラーメンに入れる
ラーメンといえばネギ、主流は長ネギですが、千葉県の一部地域ではラーメンには玉ねぎが覇権を握っています。
気になる方は「竹岡ラーメン」で検索してください。
ちょうど西友の生ラーメンが冷蔵庫にあったので、麺と一緒に雑なみじん切りにした札幌黄を茹でて、トッピングっぽく乗せてみました。
これもアリです!
むしろ長ネギよりも好きかも。
玉ねぎの風味を感じつつも辛くない、甘めの玉ねぎと醤油スープがマッチしていました。
④玉ねぎドレッシング(レンチン必須)
大好きな玉ねぎドレッシングも作ってみました。
いつも新玉ねぎの季節に生の新玉ねぎで作っているのですが、新玉ねぎでも若干辛いなぁと思っていました。
もちろん札幌黄は生だと激辛なので、5分ほどしっかりレンジで加熱してからミツカンのかんたん酢とオリーブオイルと共にフードプロセッサーで混ぜました。
ミキサーがあればミキサーの方が良いかもです。
分量の目安は以下の感じです。
・玉ねぎ 1/2〜1個
・かんたん酢 150cc
・オリーブオイル 大さじ3
※量はなんとなくで大丈夫
これ、マジで美味しかったです。
玉ねぎの甘みが活かされていて、とても良い!
ゴリ押ししたい!!
強いていうなら甘すぎるから、かんたん酢の配分を減らした方が良かったかも。
⑤鶏肉と野菜のグリル
どれも料理と言えない感じのものだったので、1つくらいはきちんとした料理を紹介します。
これ、もっともらしい名前をつけましたが、要は冷蔵庫にある野菜を適当に切って、粉をつけた肉と一緒にグリルかオーブンで焼くだけです。
我が家のガスコンロはリンナイのリッセで、付属のココットプレートで自動でグリル調理ができます。
このレシピはリンナイのHPのものを参考に作りましたが、我が家ではもはや定番と化しています。
作り方は簡単で、「お肉がやわらかの素」を振り5分以上放置した鶏肉を、プレートに並べた切った野菜の上に適当に並べて、焼くのみ。
ココットプレートで12分、オーブンだったら180度15分くらいだと思います。
要は焼き野菜の上に鶏肉が載っているだけです。
が、肉汁を若干吸った玉ねぎがうまい!
ついでで恐縮ですが「お肉がやわらかの素」はオススメです。
鶏肉に使うことが多いですが、豚肉、牛肉なんでもござれ。
何に使ってもウマイです!
まとめ【日持ちはしないので早めに食べて!】
ということで今回は、札幌在住の友人の推し玉ねぎ「札幌黄」について、その歴史と魅力、おすすめの食べ方を紹介しました。
生だと死ぬほど辛いけど、加熱するとめちゃくちゃ甘くて美味しい、味濃いめの玉ねぎです。
基本的に熱さえ入れればどう食べてもめちゃくちゃ甘くて美味しいので、ぜひ試してみてください。
ちなみに、他の玉ねぎと比べてあまり日持ちはしないそうなので、購入後はお早めにお召し上がりください。
美味しいので、いっぱい買ってもすぐ食べ切れると思いますよ!
ぜひ一度試してみてください!